ペット鳥さん供養法 すべて解決 Q&A

   ――死後も続く鳥精霊との絆 (2022年1月新刊)

   林慈照 著/西田みどり 編
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  ■書店販売書籍:なし

  ■POD書籍: \1320 (税込)/(A5変形判138頁(カラー) ISBN978-4-910056-39-5)
   2022年1月17日初版発行 →アマゾンでの購入はこちら

  ■電子書籍: \880 (税込)
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 ◎本書について
  ペット動物、オウム・ヨウム・インコなどの鳥類の供養の方法を解説した書。

本書は「動物供養」について天台宗僧侶・林慈照住職(七沢観音寺/神奈川県厚木市)がインタビューで語った、動物供養についての様々な疑問・問題を解決するもの。人間に恩恵を与え続けているペット、動物の供養についてたくさんの実績がある七沢観音寺。動物の守り神である馬頭観世音菩薩をご本尊としてお祀りし、さまざまなペットの供養を行っている住職の著者は、仏教の立場から、ペットについてのたくさんの相談を踏まえ、どのようにすれば十分な供養を成就できるかを、具体的に子細に解説。各章は「鳥さん供養がたいせつなわけ」「ペットが死んだら、どうすれば?」「家族の鳥さん、その想いの処し方」「鳥さんの葬儀と供養塔、寺院、仏壇」「高次元の鳥精霊と繋がるには」とどこから読んでも差し支えない構成。とくに寿命が長い鳥類、オウムやヨウム、インコは、人の言語で会話まで行う驚くべきコミュニケーション能力で知られており、ペットでありながらも人間と深い心の絆で繋がり家族の一員となって愛されるケースがほとんど。その供養に飼い主がどう対処したらいいかをくまなく解説した、鳥をはじめとするペットたちとの生活の手引書。

◇著者について
林 慈照(はやし・じしょう)
 七沢観音寺住職。天台宗総本山比叡山延暦寺にて百日回峰行遂業、羽黒山荒沢寺、深大寺、待乳山聖天、目黒不動尊等の役僧を経て、現在、神奈川県厚木市の古刹七沢観音寺住職。寺では毎月19日に誰でもお参りできる護摩修法を執り行っている。また丹沢地域でかつて盛んであったが現在は途絶えている修験道を新たに「七沢修験道」として復興、弟子の山伏を育成し、毎年9月には弟子たちとともに採燈護摩火渡り修行と峰入り修行を実践している。火渡り修行は希望すれば誰でも体験できる。
 もうひとつの活動として、ご本尊の馬頭観世音菩薩のご誓願に沿って動物愛護活動を行っている。オウムやインコなどの里親、捨てられたニワトリやガチョウの保護、そしてペットロスの方の心のケアである。心のケアとしてとくに好評なのが「厚木十二支寺社巡礼」である。御朱印をいただきながら寺を巡礼して歩く。病気や手術を控えた動物の祈願、亡くなった動物の供養法要も行っている。こうした活動は「ヒルナンデス!」(日本テレビ)、「アド街ック天国」(テレビ東京)で紹介された。
 URL:https://www.fukujuin.jp

◇編集人プロフィール
西田みどり
 編集者・著述業。文学博士。2006年、「まことと救世主――久米邦武の比較文化論」で中外日報社・涙骨賞受賞。芝浦工業大学、学習院大学、大正大学等の講師を経て現職。著書に『〈型〉で書く文章論』『論理的文章作法』『[異界見聞録6]平田篤胤著「勝五郎再生記聞」現代語超編訳版』『[当事者研究]新しい自己発見の方法――熊谷晋一郎東大准教授による高校での当事者研究』(編集著)(以上、知玄舎)、『サイババ超体験』『抱きしめる聖者アマチの奇蹟』(以上、徳間書店)など多数。


●目次

 本書について
第1章 鳥さん供養が大切なわけ
1.亡くなった鳥さんは守護霊になってくれますか?
コラム アイリーン・ペパーバーグ博士とヨウムのアレックス
2.鳥さんのウンチの世話が大変で、どうしたらいいでしょう?
コラム 蛇に襲われて「助けてえ~」と知らせてきたメンドリ
3.鳥さんの「供養」について教えてください
第2章 ペットが死んだら、どうすれば?
4.亡くなった鳥さんはどんな棺に納めればいいですか?
5.鳥さんが亡くなったとき火葬か土葬か、どちらがいいですか?
コラム 「魂が還るところは山」という伝統的日本人の感覚
6.庭に鳥さんを葬ってもよいのでしょうか?
7.フェレットの供養も鳥さんと同じでよいのでしょうか?
8.動物の魂は祈りに対して感応しますか?
9.鳥さんを樹木の根元に葬ってもいいですか?
10.マンションなので、ペット霊園の合同墓に埋葬したいのですが
第3章 家族の鳥さん、その想いの処し方
11.きれいな鳥だったので剥製にして残しておきたいのですが
12.鳥さんの死の意義について教えてください 
13.鳥さんは飼い主と本当の家族になれますか?
14.鳥さんのお骨を家のお墓に入れてもいいですか?
15.鳥さんは飼い主と一緒にお墓に入ることを喜びますか?
16.鳥さんを過失で死なせてしまい悔やんでいます
17.自分を許せません。自分と和解するにはどうすればよいですか
第4章 鳥さんの葬儀と供養塔、寺院、仏壇
18.お寺で鳥さんの葬儀をお願いできますか?
19.寺院にある供養塔は鳥さんにどんなご利益がありますか?
20.供養塔が菩提寺と別です。鳥さん寂しくないでしょうか?
21.鳥さんも初七日や四十九日の追善供養は必要でしょうか?
22.家に鳥さんの祭壇をつくってもいいですか?
23.鳥さんの守護神を教えてください
第5章 高次元世界の鳥精霊と繋がるには
24.亡くなった鳥さんの意識体と飼い主の魂は繋がっていますか?
25.鳥友達との付き合い方について
26.飼い主の業が発露するとはどういう意味ですか?
27.人間は苦手ですが鳥さんとは深い絆……どうしてですか? 
28.無償の愛をくれる鳥さんは精神的に高い存在なのでしょうか?
29.死んだ鳥さんとあちらの世界で再会できますか?
30.次の鳥さんと出会いがあったら飼ってもいいですか?
コラム 「さえずり言語起源説」という考え方
 あとがき


  
  本書について
 
  本書は「動物供養」について天台宗僧侶・林慈照住職(七沢観音寺/神奈川県厚木市)にインタビューさせていただき、それをまとめたものである。
  いまなぜ動物供養なのか。その前提として現在の動物に対する「種差別(スピーシズム)」について簡単に述べておきたい。
  「種差別」の理不尽さについて正面から主張した最初の本は倫理哲学者ピーター・シンガー博士の『動物の解放』(人文書院、1975年初版、2011年改訂版)である。「種差別」とは人間が動物をモノ同然に使役・消費している現在の状態をいう。「黒人差別」「女性差別」と同じ意味合いで使われている。代表的な使役・消費が産業動物と呼ばれる科学実験と工場畜産である。
 私たちが恩恵を受けている薬や洗剤、化粧品などの安全性は動物実験によって確認されたあと製品化されて市場に出る。あるいは脳科学の発展やiPS細胞のような画期的な発見はまずラットで実験される。効果を確かめるために解剖することが多い。その後人間の薬が開発される。実験をより効果的に行うために特定の遺伝子を無効化させた「ノックアウトマウス」という遺伝子組み換えマウスさえつくられている。実験動物はそのほかにも用途に合わせてサルやウサギ、ネコ、イヌなど多種類が使われている。
 工場畜産とは、より効率的に食肉にするために鶏や豚、牛を狭い柵で仕切られたところに詰め込み、自動的に餌が給仕される装置でひたすら食べさせ、ホルモン投与で太らせ、抗生物質で病気を防いで出荷する。まるで工場で製品を製造するような方法なので工場畜産と呼ばれている。鶏だと1・5か月、豚だと6か月で出荷され店頭に並ぶ。
 アメリカで科学研究に使われる実験動物は1年間で2500万頭である(前掲書2011版)。食肉用に殺される動物は世界で1年間に550億頭に上るという(カール・ウェーバー編『フード・インク』武田ランダムハウスジャパン、2010年)。
 動物がこれほど大量に使役・消費されているのは、動物は苦しむ能力をまったく持っていないという考え方が根底にあるからだという。シンガー博士によると「動物たちは意識を持たない自動機械であり、いかなる種類の思考も、感覚も、精神生活ももっていないとするのである」(『動物の解放』)と考えられていることが理由だそうだ。
 動物は自動機械であるとは17世紀のフランスの哲学者デカルトによって提唱された考え方である。デカルトは「われ思う。ゆえにわれあり」という有名な文言で知られている。言葉を持たない動物は「われ思う」ことはできない。したがって刺激に対して反応しているだけで、苦痛など感じていない自動機械だと長い間信じられていたのである。もちろんいまそれに同意する人はほとんどいないだろう。
 それとは別の流れとして最近ではペットとして飼われる動物が増えている。ブリーダーによる多頭繁殖や、アフリカやオーストラリア、南米などに生息するめずらしい鳥や爬虫類がトランクに詰め込まれて海外へと持ち出される事例があとをたたない。高く売れるからである。つい最近もカメがトランクに1000匹以上詰め込まれて飛行機に持ち込まれていたことがニュースになっていた。
 前置きが長くなったが、そんな世の中の風潮にただ従いながら人間に恩恵を与え続けている動物の供養について、林住職に仏教の立場からお話しいただいた。というのも、七沢観音寺は動物の守り神である馬頭観世音菩薩をご本尊としてお祀りしているためペットについてのご相談が多いのである。本務のかたわらいろいろな動物のご供養をされているが、とくに縁があるのが鳥愛好家の方々だという。境内には烏骨鶏や鶏が放し飼いになっているし、保護鳥を里子にしたオカメインコなどもいるためか自然と縁が結ばれるようになった。鳥は寿命が長く、オウムは100年生きるし、オカメインコでも30年近い寿命である。そのため飼い主との間に強い絆が生まれる。その分死んでしまったときの打撃も深く、同じ墓に入りたい、家の墓に葬りたいという方もめずらしくないのだそうだ。
 林住職は鳥と人間の魂の違いを説き、鳥にとっては自分の死が導きとなって飼い主が仏縁を持てることが最大の名誉なのだと語る。また鳥と人間は上下関係にあるのではなくこの世での役割が異なっている、迷いの多い人間よりもむしろ鳥のほうが自分の役割を自覚して自立して生きているのだという。これは鳥に限らず、イヌやネコも同様だそうだ。
 私たちは人間中心に物事を捉えがちだが、仏教の立場に立つと見える世界が違うものになる。同じ地球という空間で生きていても、鳥の生きている世界と人間の生きている世界は別の次元なのかもしれない。大峰千日回峰行を成就した塩沼亮潤大阿闍梨が、16時間かけて高低差1400メートル、48キロの山を毎日踏破する修行中、昼食のとき鳥が何羽も肩にとまることがあったと述べていたが、心が無になり山と一体化している次元は、鳥の住んでいる次元と近いのかもしれない。この世的な見方からちょっと引いて、人間の行っていることを見ると、シンガー博士のいう「種差別」の理不尽さが胸に応えるのではないだろうか。
 本書は「Q&A」形式で全30の質疑応答と解説によって構成されている。第1章は「鳥さん供養がたいせつなわけ」、第2章は「ペットが死んだら、どうすれば?」、第3章は「家族の鳥さん、その想いの処し方」、第4章は「鳥さんの葬儀と供養塔、寺院、仏壇」、第5章は「高次元の鳥の精霊と繋がるには」で、どこから読んでも差し支えない構成になっている。鳥をはじめとするペットたちとの生活の手引書としてお役立ていただければ幸いである。
(編集人・西田みどり)


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