[身体知]脳と心を動かすスキル:身体心理学 (2022年3月新刊)

   ――身体は賢く、脳と心は意外とおバカだった!

   西田 隆男 著

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 ◎本書について
  身体の力を借りることで脳を動かし心を活性化する、身体知を覚醒させるための身体心理学を解説した書。

身体心理学とは、身体と心の相関関係を利用して心の状態を改善していこうという、心理学の新しい潮流。その端緒となったのは、fMRI(機能的磁気共鳴画像法)の発明。fMRIは磁力を利用して体をスキャンする医療機器で、身体のなかで生じていることをリアルタイムでモニターに映し出すことができるもの。例えば、怒りを感じているときは脳の扁桃体に血流が集合、やさしい気持ちになっているときは神経伝達物質のオキシトシンが分泌されるなど。身体と心は別々に独立して存在しているのではなく、不即不離の関係にあり、脳の部位が心の状態と対応。本書は、そのような身体と心の相関関係に注目し、心の不調に身体の側からアプローチして改善することを目指し、その手段としてのマインドフルネス呼吸法やアンガーマネジメント、セルフハグやジャンピングなどのエクササイズを使う、身体知を覚醒させるための、身体心理学を解説。身体の力を借りることで脳を動かし、心を活性化する、そこにこそ、身体心理学の可能性を感じさせる。「身体は賢く、脳と心は意外とおバカ」だったというのは、著者がこの原稿の元となった講義で語った瞠目すべきことば。

◎著者紹介
西田隆男(にしだたかお):1954年東京都出身。心理学者。公認心理師、学校心理士スーパーバイザー。NPO法人埼玉ダルク理事長、一般社団法人無料塾ココロ理事。現在、地域での中学高校生への学習支援を中心に子ども応援と若者の居場所づくり、および相談業務(カウンセリング、コーチング)の活動をしている。専門:教育臨床、心理療法。主な著書・訳書・論文:『ストレスを力に―セルフコーチング』(知玄舎刊)『思春期の教育相談』(同)、『現代の教育危機と総合人間学』(共著、総合人間学学会)『共依存―自己喪失の病』(共著、中央法規出版)、『JUST FOR TODAY―薬物依存症とはなにか』(編著、ダルク刊)、『当事者研究―新しい自己発見の方法』(編著、知玄舎刊)、『思春期の教育相談30[ズバリ答えます]』(知玄舎刊)『霊性の哲学』(訳書、知玄舎刊)『マインドフルな子育てのためのワークブック』(訳書、同)など。主な論文「思春期の生きづらさへの教育哲学的アプローチ」、「心理臨床から見えてくる思春期のメンタルヘルス」など多数。


●目次

まえがき
第1章 「身体心理学」って?
◎「身体心理学」って矛盾してない?
◎心理学の背後には物理学があった
◎心理学は社会のニーズによってできた学問
第2章 心の動きが直接見えた!
◎「脳=心」とすることで心が可視化された
◎幼児期・児童期の虐待は脳を委縮させる
◎心の痛みと体の痛みは脳の同じ領域で感じる
◎身体心理学は「身心一如」で考える
◎アリストテレスも魂としての心を研究していた
第3章 身体が独自の知恵を持っている
◎漫画「はたらく細胞」は身体知を描いている
◎記憶になくても体が覚えている――身体知
◎職人の身体知は超能力!
◎身体知の職人と博士号を持つ学者の大論争
◎弟子には言葉で教えず寝食をともにすることでみずから学ばせる
◎オンライン授業と対面授業の身体知
第4章 身体感覚が脳を操る「身体化認知」
◎身体感覚によって相手への印象が変わってしまう
◎ホットコーヒーとアイスコーヒーで変わる相手の「いい人度」
◎皮膚は「第三の脳」である
◎自閉症の大学教授グランディンは「ハグ・マシーン」でストレスを乗り切った
◇身体知活用のエクササイズ【セルフ・ハグ】
◎神経学者のオリヴァー・サックス博士はハグ・マシーンを試してみた
◎跳びはねることで感情をコントロールをする自閉症の東田直樹さん
◇身体知活用のエクササイズ【ジャンピング】
◎感覚統合療法は毎日欠かさずやることで効果が上がる
第5章 身体知を活用するための呼吸と運動
◎はじめの一歩は「呼吸法」から
 【マインドフルネス手順】
◎fMRI画像で脳が変わっているのが確認できた
◎可塑性の英語語源は「プラスティック」、形を自由に変えられる
 身体知活用のエクササイズ【ボディスキャン】
◎脳の可塑性――パラアスリートの脳
◎呼吸に注目したのは東洋の知恵 
◎「息」という漢字を分解すると「自(分)」の「心」
◎ヨーガは呼吸法でプラーナ(生命エネルギー)を取り入れる
◎気功の「気」は命の実体のこと
 身体知活用のエクササイズ【立禅】
◎「上虚下実」が理想的な健康体
 身体知活用のエクササイズ【身心のバランスを取る】
◎「魂とは何か」から出発した心理学が可視化の流れのなかで魂から離れていく
◎なぜ私たちには身体が与えられているのか
◎身体と精神的な病気とは実はつながっている
◎意識と運動は関係している
 あとがき


◇本書について
 
 本書は、2021年11月に埼玉県飯能市で行われた、心理学者・西田隆男氏の現代心理学講座「身体心理学――身体知を活用しよう」を収録したものである。
 身体心理学とは、身体と心の相関関係を利用して心の状態を改善していこうという、心理学の新しい潮流である。その端緒となったのは、fMRI(機能的磁気共鳴画像法)の発明だ。fMRIは磁力を利用して体をスキャンする医療機器で、身体のなかで生じていることをリアルタイムでモニターに映し出すことができる。例えば、怒りを感じているときは脳の扁桃体に血流が集まっているとか、やさしい気持ちになっているときは神経伝達物質のオキシトシンが分泌されているとかである。身体と心は別々に独立して存在しているのではなく、不即不離の関係にあり、脳の部位が心の状態と対応していることが分かってきたのである。
 身体心理学はこのような身体と心の相関関係に注目して、心の不調に身体の側からアプローチして、改善していくことを目指している。そのための身体の使い方としてマインドフルネス呼吸法やアンガーマネジメント、セルフハグやジャンピングなどのエクササイズを紹介している。いずれもその場ででき、3分ほどの実践で気分がガラリと変わるものだ。毎日3分から5分続けることで、まるで運動で筋肉が付いて身体能力が上がるように、心の耐性が強くなる。講座のなかでもエクササイズを行い、参加者はその効果が実感できたという。
 西田氏がとくに強調していたのは、「身体は賢く、脳と心は意外とおバカ」だということ。にもかかわらず世間の人たちは逆に考えている。その勘違いを改めて身体の力を借りることで脳を動かし、心を活性化する。ここに身体心理学の可能性があるのだそうだ。
(責任編集者・西田みどり)


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