●女帝[飛鳥・奈良]ヒメ・ヒコ統治の史実 (2020年5月新刊)
――陰謀渦巻く古代朝廷の政局に誇り高く賢く怜悧に君臨した偉大なる六柱の女性天皇伝!
清水 悟 著
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■電子書籍: \800 (消費税別)
2020年5月25日初版発行 →アマゾンでの購入はこちら
■POD書籍: \1,200 (消費税別)/(四六判125頁 ISBN978-4-910056-11-1)
2020年5月25日初版発行 →アマゾンでの購入はこちら
(ご購入はPOD書籍取扱い店:アマゾン★その他書店では取扱いがございません)
※ご購入はTOPページの販売店でお求めください。
価格は当社の販売希望価格です。
各書店のキャンペーン等で販売価格が変更(読み放題、割引等)になることがあります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◎本書について
日本の統治システム「皇基」を支えた、偉大なる女帝の深慮遠を伝える書。
・ | 皇紀元年は西暦でいえば紀元前660年、西暦2019年、日本独自の元号平成31年4月30日、天皇陛下が生前退位され、新元号令和元年5月1日、新天皇陛下が即位されたのは、皇紀2679年。世界に類例がない皇統による万世一系の皇基で成り立ったいる日本、神武から始まる男系父系血統により受け継がれてきた126代の天皇の歴史に、10代、8人(内2人は重祚)の女性か存在した。33代推古天皇、35皇極天皇、37代斉明天皇、41代持統天皇、43代元明天皇、44代元正天皇、46代孝謙天皇、48代称徳天皇、109代明正天皇、117代後桜町天皇である。35代と37代、46代と48代称徳は同一人物、重祚(ちょうそ)である。本書は、日本が国家として成立して間もない飛鳥・奈良時代に、女帝として天皇に即位しなければならなかった事情と背景を中心に解説。陰謀や野望の渦巻く政局にあって、いかに賢く男系男子の皇統を護りぬくか。女性として天皇に即位した女帝の背後の権力や権勢を見据えて君臨した「ヒメ・ヒコ統治」の史実を明らかにする。江戸時代にもあった2代の女帝を含め、女帝の歴史は、すべてが男系父系皇統を護持するための、智恵と覚悟の天皇の貴い歴史。日本の統治システム「皇基」を支えた、偉大なる女帝の深慮遠謀を伝える書。 |
◎著者紹介
清水 悟(しみず さとる):1939年群馬県安中市生まれ。この年はヨーロッパで第二次世界大戦が勃発した。業界専門紙で速報記者としてスタート、その後産業紙、工業紙で製品取材、広告営業、新聞販売などを経験。六十四歳の時、脳内出血の大病で退職。入院・リハビリ治療を経て現在に至る。孫子等古代中国兵法に興味あり。
●目次
はじめに
第一章 太古から始まったヒメ・ヒコ統治黎明期
◎邪馬台国、卑弥呼
◎推古女帝
◎皇極女帝
◎大化の改新
◎斉明女帝
◎壬申の乱
◎天武治世
◎天皇系図(赤枠、女帝・十代八人の女性天皇)
第二章 血筋にこだわった実力派女帝の苦悩
◎持統女帝
◎元明女帝と藤原不比等
◎元明女帝の奇策
◎奈良時代の人口
◎日本に存在しなかった宦官
◎庚午年籍、和同開珎、古事記
◎日本書紀・風土記
◎日本の由来
◎日本の国号
◎まつろわぬ民
◎口分田と租庸調
◎土地の開墾の奨励
第三章 生涯独身を貫いた女帝を巡る男たちの野望
◎天皇の妻妾
◎中国古代の後宮
◎盛り塩の由来
◎聖武の治世、大仏開眼供養
◎聖武の心情
◎孝謙女帝
◎奈良の政治
◎孝謙女帝と仲麻呂
◎称徳女帝と道鏡
◎易姓革命
第四章 徳川権勢に耐えた中繼ぎの女帝
◎元寇と日本海
◎軍事的擁壁、羅城
◎万里の長城
◎戦国乱世を制圧した偉大なる三武将
◎江戸時代の天皇家
◎キリスト教禁止
◎島原・天草の乱
◎徳川政権の経済力
◎最後の女帝
◎江戸時代の三大飢饉
◎農家、養蚕の盛衰
第五章 ガラスの天井をうち破れ・女性の活躍
◎元始女性は太陽だった
◎天の半分は女性が支えている。
◎働く女性のネックは生理とストレス
◎女性の成長
◎企業の女性幹部は十二パーセント
◎女性の社会進出、三つの条件
はじめに
平成三十一年四月三十日、天皇陛下の生前退位が、令和元年五月一日、新天皇陛下の即位が滞りなく厳かに執り行われた。
祝賀パレード、大嘗祭も無事終了して、両陛下は代替わりを報告するために、伊勢神宮に参拝された。さらに奈良・京都の先祖の陵墓にも同様の報告をされ、主な皇室行事はおおむね一段落したようだ。あとは秋篠宮殿下の「立皇嗣の礼」を残すだけである。
次の問題は安定的な皇位継承である。皇室典範第一条によると皇位は皇統に属する男系男子(父方に天皇の血を引く男子)が継承するとの決まりがある。現在での皇位継承資格は、順に皇嗣となった秋篠宮文仁親王(昭和四十年生まれ)、悠仁親王(平成十八年生まれ)、常陸宮正仁親王(昭和十年生まれ)の三人のみ。
また、天皇の直系子孫を優先する直系主義を重視すれば、天皇の第一子(長子)は愛子内親王(平成十三年生まれ)になる。
過去には女性天皇は八人十代が在位している。いずれも父方に天皇の血を引く男系女子で、女系女子は例がない。三十三代推古天皇、三十五代皇極天皇、三十七代斉明天皇、四十一代持統天皇、四十三代元明天皇、四十四代元正天皇、四十六代孝謙天皇、四十八代称徳天皇、百九代明正天皇、百十七代後桜町天皇である。三十五代皇極と三十七代斉明、四十六代孝謙と四十八代称徳は同一人物である。
女帝の中には名実共に権力を掌握して数々の実績を残したケースもあったが、多くはヒメ・ヒコの原則にもとづいて実力のある男性の力に負うところ大であった。ヒコ役は有力皇族・豪族、母方の外戚,摂関家等の貴族(公家)などであった。特に巫女的な祭祀天皇、男系男子への皇位継承の中継ぎ役、権力闘争時での緩衝材などで、大きな役割を果たした。