●接続語を使えば、誰でも書ける (2014年4月新刊)
―〈型〉で書く文章論シリーズ―
西田 みどり 著 (文学博士)
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四六判 127頁 2014年4月14日初版発行 定価:(本体900円+税)
ISBN978-4-434-19088-9 C3081 \900E 発行:知玄舎/発売:星雲社
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短文で説得力がある「論理的」な文章を、接続語(接続詞)の〈型〉を用いて簡潔に連結して書く具体的な方法を解説した文章作法の手引き書。
論理的な文章の書き方を、接続詞、推論法、主題(トピック)、具体例で展開する方法や、文の集合体である「パラグラフ」の理解、レポートの具体的な書き方、提出方法などを、たくさんの具体例によってわかりやすく解説。高校、大学や一般社会で、説得性の高い短文・論文を簡潔に書く上での力強い指南書。
わかりやすい日本語文章論の指導者として評価が高い文学博士・西田みどりが書きおろした『〈型〉で書く文章論』(知玄舎2012年2月14日初版)に続くシリーズ第2弾。
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【訂正とお詫び】
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お詫びいたしますとともに、つぎのとおり訂正をいたします。
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「第2章 パラグラフライティング」は、「第4章」に訂正。
「第3章 帰納的展開と演繹的展開を使って論理的な文章を書く」は、「第2章」に訂正。
「第4章 弁証法で論理的な文章を書く」は、「第3章」に訂正。
[著者プロフィール]
西田 みどり (にしだ みどり)
専門は文章論、近代日本比較文化史。文学博士。2006年、「『まこと』と『救世主』―久米邦武の比較文化論」で中外日報社・涙骨賞受賞。現在は芝浦工業大学、学習院大学、大正大学非常勤講師、エディター。
主たる著書に『〈型〉で書く文章論 』『文章表現のためのワークブック』『脳トレ文章講座』(以上、知玄舎)、『抱きしめる聖者アマチの奇蹟』(徳間書店)、『聖母アマチの教え―ヴェーダの叡智』(知玄舎/改題新版)、『偉人・天才たちの食卓』(徳間書店)、『サイババ超体験』(同)、『今日と明日のへき地医療』(講談社/共著)、『日本近代化の比較文化的研究』(大正大学比較文化研究所/共著)など。
■目 次
目次
まえがき 5
第1章 接続語で書く論理的な文章 7
Ⅰ.「なぜなら→例えば→さらに→それゆえに(したがって)」で書く 7
1.「意見」には裏付けのある理由が必要 7
2.意見を主張するときは
「なぜなら→例えば→さらに→それゆえに(したがって)」 8
3.エクササイズ 10
4.社会問題について書く場合 11
5. 「なぜなら→例えば→(さらに)→それゆえに」で論じる 13
6.長い文章への応用 14
Ⅱ. 「確かに→しかし→したがって」で書く 16
1.反論するときは「確かに→しかし→したがって」 16
2.エクササイズ――Bタイプで書いてみよう 18
3. CタイプとDタイプを同じテーマで書く場合 19
4.「確かに→しかし→したがって」で論じる 21
5.長い文章への応用 22
まとめ第1章 23
第2章 帰納的展開と演繹的展開を使って論理的な文章を書く 24
1.帰納的展開法 24
2.演繹的展開法 25
3.エクササイズ 26
4.解答と解説 29
5.レポートへの応用 31
まとめ第2章 40
第3章 弁証法で論理的な文章を書く 41
1.弁証法は向上心 41
2.エクササイズ 43
3.弁証法で書かれた例文①「車はエコカーに」 44
4.弁証法で書かれた例文②「本は電子書籍に」 45
まとめ第3章 47
【コラム】意見を練るには
「書き手役」と「ツッコミ役」の一人二役で自問自答を 47
【コラム】引用法 50
第4章 パラグラフライティング 51
1.パラグラフとは何か 51
2.文と文の連結方法は三つある 52
3.文と文の連結方法①「接続詞」 53
4.文と文の連結方法②「論理的展開」 58
5.文と文の連結方法③「トピック
センテンスを他の文が支える形で連結されている」 60
まとめ第4章 66
第5章 文章の組み立て方―〈型〉を使えば誰でも書ける 67
◇文章の〈型〉とは何か 67
Ⅰ.比較型文章 69
1.〈比較型文章〉は、ある問題に対しての見解を示す 69
2.図解〈比較型〉 69
3.アウトライン=文章の設計図 70
4.書き上がった文章 71
5.学生の書いた比較型文章 73
Ⅱ.具体例型文章 75
1.具体例型文章は問題解決の方法を示す 75
2.図解〈具体例型〉 76
3.アウトライン=文章の設計図 77
4.書き上がった文章 79
5.学生の書いた具体例型文章 81
まとめ第5章 82
第6章 文章読解における〈事実〉と〈意見〉 83
1.本や資料はどう読むか 83
2.実践――「意見」と「事実」を見分ける 84
3.〈意見〉と〈事実〉の基礎的分類 91
まとめ第6章 92
第7章 マッピング――情報整理と思考の整理の技法 93
1.情報整理と創造 93
2.KJ法 94
3.NM法 95
4.こざね法 97
5.ライティングでの活用法――文章作成工程10段階 98
6.マッピングの作成手順 99
まとめ第7章――マッピングの五つの利点 102
第8章 レポートの構成法 103
1.構成の基本は〈序論・本論・結論〉 103
2.レポートの構成要素 104
3.レポート作成実践――アウトラインを書く 107
4..アウトラインを文章化してレポートを完成させる 110
まとめ第8章 117
【コラム】レポートとは何か 117
付録1 文章表現の基礎 118
付録2 ひらがな表記・漢字表記・カタカナ表記の原則 120
付録3 冒頭部分の入り方 123
あとがき 127
まえがき
「文章は論理的に書きなさい」――よく言われることであるが、ではどうすれば論理的な文章が書けるのかとなると、すぐに答えられる人は少ないだろう。そもそも論理的とはいったいどういう状態を言うのか。「読み手を説得できる文章が論理的な文章ですよ」と言う人もいるが、それは説明であって、技法ではない。
このワークブックでは、わかっているようでわかっていない「論理的な文章を書く技法」を例文を挙げつつ解説していく。難しくない。原理さえ理解すれば、だれでも書けるようになる。ワークブックを終えるころには「文章が書けるようになった。論理的文章の書き方がわかった」(2013年度後期の某大学での受講生の感想)という実感を持てるはずである。
論理的な文章の書き方は、
① 接続詞でつないでいく。
② 推論法を使う。
③ 主題(トピック)を書き、それを説明したり具体例を挙げたりして膨らませていく。
という三つの方法がある。
また文章は、「文の集合体=パラグラフ」と「パラグラフの集合体=文章」という二重構造になっている。「文」とは文頭から句点までをいい、「パラグラフ」とは改行から改行まで、そのパラグラフの集合体で一つの思想や感情を表現しているものを「文章」という。①~③の書き方は、文と文のつなぎ方と、パラグラフとパラグラフのつなぎ方に共通した方法である。
書くことは考えることとイコールである。論理的に書く技法が身に付けば、論理的に考えることができるようになる。論理的に考えることは、新しいものを創造するときにも、技術革新にも、また生きていくうえでも欠かせない能力である。そういう視点からも書くことを捉えて練習に励んでほしい。