Zenする 夢記4「自省ニホンジンを物語る」

   ――オテントサマの神話第19~24巻(改訂・総合版)  (2016年9月新刊)

   永淵 閑 著
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  ■POD書籍 ISBN978-4-907875-36-7 A5判、価格(本体2000円+税)
   2016年9月16日初版発行
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  ■電子書籍同時発売、価格(本体800円+税)
   2016年9月23日初版発行
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 ◎本書について
本書は、2015年にかけて出版された電子書籍『オテントサマの神話』第19~24巻(知玄舎)を推敲・改訂し、一書に統合したもの。
オテントサマに告げられたフシギな大人のメルヘン第13~18巻改訂・総合版。

 
夜明けの夢が開いた深層世界の旅路、夢想のなかでオテントサマから告げられた、不可思議な異界の様を、半覚醒、無意識の自動筆記法で物語った『オテントサマの神話』シリーズ。本書は、『オテントサマの神話』というタイトルの電子書籍(知玄舎)第19巻から第24巻を(種本として)時間をゆっくりかけて統一・整理しなおし、推敲を重ねた総合版。内容の改訂に加え縦組みへの変更などレイアウトを一新。各巻はそれぞれ10章(譚)構成。各巻とも共通に、次のコンセプトで創作。[1章:死生譚/2章:トリックスター譚/3章:ムキブツ譚/4章:ショクブツ譚/5章:ドーブツ譚/6章:ニンゲン譚/7章:ゲージュツカ譚/8章:カミサマ譚/9章:ジゴク譚/10章:テンショー譚]。本シリーズは゜『Zenする 夢記1「近未来ニホンジン再誕生奇聞」』オテントサマの神話1~6巻改訂・総合版、『Zenする 夢記2「修羅ニホンジンを物語る」』オテントサマの神話7~12巻改訂・総合版、『Zenする 夢記3「曼荼羅ニホンジン異聞」』オテントサマの神話13~18巻改訂・総合版、発売中。

◎著者紹介
永淵 閑(ながふち かん)
東京生まれ。オーストラリアのシドニー在住。文筆業。同時に、大学でのライティング授業、ハイスクールでの国際バカロレア授業、それに帰国子女受験生の小論文個人指導ほか、日本語ライティング指導を少人数受けている。
著書:『インドを這う』(立風書房)、『サハラを這う』(立風書房)、『イベリア夢街道』(山手書房新社)、『セミリタイアのすすめ』(文香社)、『「哲学する!」練習帳』(文香社)。以下、知玄舎より発行。『国際バカロレアと点才教育(改題・新訂版)』、『シドニー人間紀行――6人6話の光と影』、『タスマニア「般若心経」思索紀行』、『Zen悟り考 「シドニー無常風」、「インナー紀行」、「悟りと悟る」』、『オテントサマの神話』(シリーズ本)、『シドニー無分別庵便り』(シリーズ本)がある。専門は、鈴木大拙の禅哲学の「悟りとはなんぞや」を基盤に、そこから発展させたフィクション、ノンフィクションの執筆。


●目次

第19巻 
 1章 時空外のソンザイ
 2章 気づき
 3章 落穂ひろい
 4章 地球という名のショクブツ
 5章 グーゾーと退化論図
 6章 青いヘビ・黄色いヘビ
 7章 クセツ66
 8章 ヒカリの神
 9章 ロバのバツ
 10章 影助
第20巻 
 1章 母の旅路
 2章 夢喰いバクさん
 3章 デイヴィッドの石
 4章 センミツ
 5章 山猫と風
 6章 見るもの・アダム
 7章 ドレイ憲法とモイゼ
 8章 イケニエの神
 9章 人橋のバツ
 10章 フラッシュ・メモリー
第21巻 
 1章 ゲジゲジ・ハト・ヒト
 2章 ヨゲンシャ1号
 3章 ネコ日本語・ネコ英語
 4章  王妃のライアー
 5章 ネコの裁判長
 6章 色は匂へど
 7章 死ぬひと・死なないひと
 8章 神々のいさか諍い
 9章 下品のバツ
 10章 マグパイ
第22巻 
 1章 褐色の無
 2章 ピンク・うの字
 3章 バク余命
 4章 嵐の夜の葡萄の樹
 5章 ノンちゃんのアクマ退治
 6章 サトリとサトル
 7章 ロビーの個人戦争
 8章 キヅキの神
 9章 牛詰めのバツ
 10章 木っ端仏
第23巻 
 1章 カイダンの先
 2章 シュラ
 3章 水と血
 4章 最後の樹
 5章 ネコのラグビー試合
 6章 横町の甚兵衛さん
 7章 洞窟の岩絵
 8章 イルカの神
 9章 女責めのバツ
 10章 モンジ
第24巻 
 1章 サイレント・アース
 2章 屋根裏の箱舟
 3章 ステンドグラス物語
 4章 逆進化論
 5章 ネコの町
 6章 岸辺捨吉
 7章 詩人たちのくに
 8章 荒ぶる神
 9章 オニの話
 10章 赤子のニホンゴ


あとがき――祈りと自省を物語る
  
 私はいつからか、私の人生というのは、私にふさわしいモノガタリを生きてこと、と考えてきた。そのモノガタリは、私には価値があるが、ほかの方から見たら、つまらないかもしれない。親しい友人でも、家族でも、私のモノガタリはくだらないものかもしれない。しかし、ひとというのは、どなたも、それぞれ、自分にあわせたモノガタリのなかを生き、何かを物語って生きている、のではないだろうか。そうして、やっと精神のバランスをとって、生きているのではないだろうか。
  
 モノガタリのモノとは、私は、タマシイのことではないか、と考えている。モノガタリとはジブンのタマシイを語ること、と考えている。つまり、私は、「哲学する!夢記」というモノガタリで、私のゲスでアホなタマシイをみつめようとうとしているのだろう。私は、ジブンの濁ったココロ、汚れたタマシイを、いつも何とかしなければ、と考えてきた。その対処として、数年前から、オテントサマのコトバが、夜明けの夢に湧きだしてきたのではないだろうか。モノガタリは、私のささやかな願いに応えるために湧きだしてくる、オテントサマからのプレゼントではないだろうか。
  
 夜明けの夢のなかに湧いてくる私のモノガタリは、大きくは二つに分かれている。一つは、近未来ニホンジンの姿というカタチをとって、倫理的な滅びてほしくない民族ニホンジン像を描いてくれる。他の一つは、私に反省をもとめる厳しい内容である。私はつねにジゴクの住人として、そのバツを受けている。つまり、私の願望と反省の絵、あるいはコトバである。私は、願望に関する夢は、ただ、高く仰ぎ見て、一歩でも近づきたいと考える。反省の夢は、私の日常の言動にすこしずつ影響をあたえている。つまり、本書は、私の祈りと自省を物語っているのである。