子育て…47年めの贈り物   (2012年8月新刊)    

   生き延びた小学三年生が母に誓った
   夢のラスト・プレゼント 


  岡根 良子 著

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  四六伴 192頁 2012年8月11日初版発行 定価:1,260円(税込)
  ISBN978-4-434-16959-5 C0036 \1200E 発行:知玄舎/発売:星雲社
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 「僕が大きくなったら、お母さんにプレゼントするものを今、決めておくね」
 わずか9歳の息子の約束、五つめの贈り物。それは母に、この本を書かせることだった。
 希有の英才・岡根直人を育んだ、奇想天外な子育てと、人を和合させる秘訣が満載。
 重篤な小児喘息の息子に向き合った魂の教育者、渾身の書。



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[著者プロフィール]

 岡根 良子(おかね よしこ)

 昭和7年、石川県生まれ。石川県立小松高等女学校(現在の小松高校)卒業。
 石川県において、婦人会、美川各種女性団体連絡協議会、バドミントンなどで、40年以上にわたり草の根から、人が活かされる組織作りに携わり、多大の貢献を果してきた。
 レディースバドミントンの世界では、昭和56年の2月に石川県家庭婦人バドミントン連盟理事長就任以来、30年以上にわたり、石川、北信越、全日本の健全な組織作りを推進。石川県の美川町では、テニス、バドミントンの発起人となり、平成3年の石川国体では、バドミントンの美川町誘致に貢献するなど、大きな成果を上げてきた。
 これまで美川町スポーツ賞(3回)、美川町特別功労賞、文部大臣表彰(湊婦人スポーツクラブ)、石川県家庭婦人バドミントン連盟功労賞、財団法人石川県体育協会功労賞、財団法人日本バドミントン協会研鑽賞、日本レディース連盟功労賞などを受賞。
 現在、石川県レディースバドミントン連盟会長として活躍している。


■目 次

 まえがき 1

第一章 病弱な小学三年生が母親と交わした夢の約束

 香水と五つの夢のプレゼント 8
 三歳から始まった重篤な小児喘息 13
 一度プールに入ると二週間休園 15
 二人の息子の顔 17
 従兄弟と二人でした悪戯 19
 2と3の通知表 21
 ハンバーグ事件 23
 ゼンザイの鍋蓋 25
 剣道で身体を鍛える 27
 あいさつが原点 28
 最高のプレゼント 30

第二章 子育て後の体力造りと仕事−バドミントンの魅力とマネキンの世界

 バドミントンを始めたきっかけ 34
 石川県家庭婦人バドミントン連盟の誕生の経緯 37
 連盟創立二十五周年の報告 41
 連盟三十五周年で振りかえる澁谷名誉会長への感謝 44
 バドミントン競技をすすめる理由 48
 医学部に行きたいと言い出した息子 50
 大手メーカー職場で「何でも岡根」という風潮 53
 工場の仕事からマネキンへ 55
 ナチュラルチーズを売りさばく秘訣 59
 引く手数多で売上もどんどん伸長 61
 能登のスーパーで出会ったご婦人 63
 好調なときの一流メーカーの落とし穴 65
 フランス人とマネキンのバトル 66
 チーズのプロと認められ 68
 一流メーカーのマネキンの意地 70
 マネキンの取り合いに対する私の抵抗 73
 「無から有を生じる」大阪時代 75
 主人の体調とマネキン業務の潮時 79
 主人は我が家の足長おじさん 80
 自由に任せた息子の五浪の時代 83
 家族の絆と社会活動 85
 老いてますます 87
 ボランティアのすすめと自立 88
 料理でする国際交流 90
 自分を活かす生き方(講演のレジメから) 91
 東日本大震災後の自分を活かす生き方(講演のレジメから) 95
 元気に生きるためには何が必要か?(前のレジメの各論) 99
 予期せぬ出来事 103

第三章 予期せぬ出来事から大事な息子が社会と私に遺したもの

 信じがたい出来事から遺稿となった出版 106
 岡根直人著『英文法たったコレだけ』の出版が実現 108
 数度以上も一から書き換えた英文法の原稿の経緯 111
 受け入れがたい事実の記録 113
 四十九日を迎えるまで 116
 名人的治療家であった岡根直人の特殊な療法 118
 ネイティブの先生も驚く岡根直人の英文法理論 121
 セアロ師からの魂の呼びかけ? 125
 ボーミンガウンの遭遇体験? 126
 直人が母の私に託したもの 128
 「ホッ」として逝った直人を受け入れる 129
 元気になる体の使い方(岡根直人著) 132
 人の寿命と心臓の鼓動回数 152
 健康の基本=身体を作る食養生 154
 私が治療家の息子から引き継いだもの 156
 「輪迦(ワッカ)検査法」のやり方 157
 「輪迦検査法」の判断方法 159
 おすすめの応用方法は食料品 161
 輪迦検査法の注意点 165
 享年四十七歳で全うした人生・栄光の遺産 166

追 章 人生の岐路で出会った言葉 169

 あとがきに代えて「直人の思い出」 186


 まえがき

 昭和三十九年といえば、東京オリンピックが開催された(十月)華やかな年でした。その少し前、七月九日のこと、私は次男を出産しました。名は直人。爾来、私は、この子が幼少期から、「生きてさえいればいい」という必至の願いで、自分の生活のすべてを費やして慈しみ育てることになりました。その甲斐あってかろうじて生き延びたこの子は、成人してから特別な才能を発揮するようになり、医学から整体、語学まで、社会に役に立つさまざまな知識と技術を身につけ、四十七歳になりました。いよいよ活動を広げようとしているその時でした。彼は突然私の懐に倒れ込み、帰らぬ人となりました。正に青天の霹靂、信じられない出来事に、未だ涙が流れない日はありません。
 私が本書を著したのは、この子が小学三年生の時に私に将来の夢の約束をした贈り物としての意味があり、もう一つ、彼が私に託したものを、本書を通じて一人でも多くの方に伝えたいためでもあります。
 読者のみなさまに、微かでもお役に立つことを願います。


 あとがきに代えて「直人の思い出」

 次男・直人が、母の私に遺してくれた第一の宝物が「英文法たったコレだけ」(出版物)でした。たった一冊の本ですが、英文法について全く新しいルールを発見した内容には高い評価もされており、もちろん私の誇りです。が、彼が私に遺してくれたものは、これまでご紹介した「輪迦検査法」とともに、治療法としての「キネシオテーピング法」があります。詳細をご紹介できませんが、治療家としての彼は、「輪迦検査法」で診断をし、「キネシオテーピング法」で患部とツボにテープを巻くだけで、驚くほどの治療効果をあげておりました。
 「キネシオテーピング法」を私は息子から学びましたが、症状によってポイントが異なり、とても簡単には説明をすることができません。たいへんに効果的な治療方法であるということだけをお伝えしておきます。
 息子はこの他にも、医師が開発した体を弛ませる養生法である「操体法」や「和道」、中国の「香菜・シアントロ」、特殊な栄養価の高いジュースなど、一般には知られていない健康に関するさまざまなモノや方法を取り入れ、研究していました。
 生き方や心の面で彼に大きな影響を与えたのは、ミャンマーの高僧セアロ師でした。
 出会いは、セアロ師が石川を訪れた二〇〇三年ごろだったと思います。翌年、香川県の高松で開催された、国際協力活動の「ハートエキスポ」イベントに、彼は中心的な役割で率先してボランティア参加をし、セアロ師の行う人道支援・ダイレクトアクションを学びました。セアロ師は僧侶でありながら、お経では人を救えないと、ミャンマーやカンボジアなどでたくさんの孤児に食糧と教育を施す支援等を行い、人として自立させる指導方法を身を呈して見せてくれました。
 直人は、セアロ師に従いカンボジアを訪れました。そこで出迎えてくれたのは、カンボジアのプリンセス、シソワット・カンタレス妃殿下でした。彼はカンボジアで孤児院を訪れて日本語(アイウエオから)を教えたり、カンボジアのテレビに出演してクメール文化の復興やそれに対する応援の意思を示したりと大活躍をしたことが、昨日のように思い出されます。セアロ師から、ただ物資を与えるだけではない、人を基本から育む人道支援・真のボランティアの方法を現地での活動を通じて教えられたことが、どれほど彼の人生と心の糧になったことでしょう。息子は、セアロ師から、人間として最も大切な精神と心の在り方、そして人生の生き方をしっかり学んだと確信しています。
 英文法のからくりを見抜き、体の秘密を知り、心の在り方、生き方を習得した次男・直人は、母の私から一つも二つもステージの高いところに自分を見出したのだと思います。そんな息子は、私の最も大事な存在です。そして、母として彼に出会い関われたことに、私は大いなる誇りを持っています。
 もう今生では出会うことができない直人ですか、最後に私の拙い想いを捧げます。(以下一部略)

 息子・直人が、小学三年生の時に私に約束してくれた、五つ目のプレゼント、それが本書の出版です。彼を育んで四十七年目に促された本の執筆、息子の思いもかけなかった贈り物は、ついに実現しました。彼は出版の日まで待ってはくれませんでしたが、出版がなされることを確信して、ホッとして旅立ったのだと思っています。

岡根直人が、私の息子であった事を誇りに思います。
すばらしい息子でした。
四十七年間、親子であった事を、遍く自然界にまします神様に感謝します。

二〇一二年七月
岡根 良子


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