ラブ・オブ・コンシャンス

 ――真実の愛の扉を開く人間の四つの側面    (2016年4月新刊)    

   リタ・ブルース 著/穂積 由利子 訳

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  ■POD書籍 : \2,200 (消費税別)/(A5判262頁 ISBN978-4-907875-22-0)
   2016年4月24日初版発行
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  ■電子書籍: \1,500 (消費税別)
   2016年4月24日初版発行
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 ◎本書について
 人間とは何かを、人間のエネルギーの四つの面に関する知識から具体的に分かりやすく詳細に解説した書。

 
人間とは何か?――この根源的テーマを人間のエネルギーの四つの面に関する知識から具体的に分かりやすく詳細に解説した書。エネルギーの四つの面に関する知識とは、身体、知性、感情、識別のこと。これらは四つの一貫した行動様式を持ち、それぞれ特有のコミュニケーションスタイル、人間関係、時間の捉え方、感覚、態度となって現れます。またこれらは、人間進化の過程で定められたプログラムとして人類の無意識に埋め込まれてきたもの。そのため私たちはこれら四つの面のどれかを持っていて、その特性を自分と同一視していることに気づいていまけん。本書「LOVE OF CONSCIENCE =ラブ・オブ・コンシャンス(良心を愛する)」は、これら無意識に組み込まれた心の偏向や人間関係の問題を客観的に解き明かします。これによってさまざまな悩みや人間関係の問題を解決し、本来の人間の神性への気づきをもたらして真実の愛(無条件の愛)を目覚めさせます。人間関係を改善し、人類の進化を促すきっかけとなる、サティア・サイババからも執筆を待望された希望の書です。

◎原書:LOVE OF CONSCIENCE Four Aspects of Human Nature by Rita Bruce
Copyright© 2009 Sri Sathya Sai Sadhana Trust, Publications Division
Copyright© 2014 Rita Bruce
Publishied by Sri Sathya Sai Sadhana Trust, Publications Division, Prasanthi Nilayam, India
Japanese translation rights arranged directly with Rita Bruce

◎著者紹介
 リタ・ブルース(Rita Bruce):一九七六年、内面の声を通じて、サイババの存在を知る。以来数々の奇跡的な体験をしつつ、サイババの恩寵と祝福を与えられて、「ヴィジョン・オブ・サイ book1,2」(中央アート出版社)、「Sathya Sai Parenting」、「ラブ・オブ・コンシャンス(LOVE OF CONSCIENCE)」(知玄舎)を著す。現在も、夫のロバート・ブルース氏と共に、神の良き道具として活躍している。ラブ・オブ・コンシャンスのセミナーなどの情報は、ホームページwww.Love-in-Human-Nature.org で。プッタパルティ在住。

◎訳者紹介
 穂積 由利子(ほづみ ゆりこ):一九九四年、サイババの存在を知る。一九九六年、サイババの面談をいただく。この体験は、『サイババからの贈りもの』(知玄舎)に詳しい。訳書に、『バタードウーマン』(金剛出版)、『変化への戦略/暴力から愛へ』(共訳/誠信書房)、『子供がうつとわかったら』『TFT〈思考場〉療法入門』(春秋社)、『植物は気づいている』(日本教文社)、『最新心理療法』(共訳/春秋社)、『光の使者』『シフト』『帰るべき場所』(中央アート出版社)がある。


●目次

 まえがき 7
第一章 クローブ(C-LOVE) 18
第二章 私たちのアイデンティティとエネルギーの四つの面 34
第三章 人間の性質――感情面 51
第四章 人間の性質――身体面 76
第五章 人間の性質――知性面 97
第六章 人間の性質――識別面 115
◎四つのエネルギー面タイプのまとめ 133
第七章 ひとつの行為を作る四つの段階 138
第八章 創造の順序 146
◎二番目に重要なエネルギー 151
◎三番目に重要なエネルギー 154
◎私たちがもっとも軽視するエネルギー 155
第九章 恐れと目標 165
◎四つの面が持っている恐怖 166
◎子供の発達過程における四つの恐怖 169
第十章 自分の主要エネルギーを知る 174
◎コミュニケーションの改善 181
第十一章 親と子 185
第十二章 人間関係における役割 190
◎感情面エネルギー:親 192
◎身体面エネルギー:子供 193
◎知性面エネルギー:仲間 193
◎識別面エネルギー:伴侶 194
第十三章 美徳と悪 196
◎感情面エネルギー:慈善と高慢 197
◎身体面エネルギー:希望と欲望 198
◎知性面エネルギー:信念と貪欲 199
◎識別面エネルギー:公正と嫉妬 200
第十四章 時に対する感覚 202
◎感情面エネルギー:瞬間から瞬間へ 203
◎身体面エネルギー:未来 205
◎知性面エネルギー:過去 206
◎識別面エネルギー:現在 207
第十五章 四つのエネルギー面と五感 210
◎感情面エネルギー:目―見る 211
◎身体面エネルギー:皮膚―触れる、味わう、嗅ぐ 212
◎知性面エネルギー:耳―聞く 213
◎識別面エネルギー:声帯―話す 214
第十六章 四つのエネルギー面タイプのプロフィール 216
◎純粋な外向きエネルギー:感情面エネルギータイプ 219
◎内向き―外向き的エネルギー:身体面エネルギータイプ 224
◎純粋な内向きエネルギー:知性面エネルギータイプ 229
◎外向き―内向き的エネルギー:識別面エネルギータイプ 235
第十七章 心と身体のための学習 241
◎心と身体のための学習 243
第十八章 サイババのヒューマンバリュー・プログラム 250
◎感情面エネルギー:平和 253
◎身体面エネルギー:非暴力 253
◎知性面エネルギー:真理 254
◎識別面エネルギー:正しい行い 254
 訳者あとがき 258


  
 まえがき
  
 シュリ サティヤ サイババ様は、わたしの聖なる師として、これまで二十七年の間、わたしを導いてくださいました。ババ様は、夫のロバートとわたしに、二〇〇二年十二月二十九日、面談の機会を与えてくださいました。私たちが本書の原稿をババ様にお渡しすると、ババ様は、「なんという名前の本ですか?」とおたずねになりました。
 わたしは、「これは、あなたの本です。どうぞ、サイ、あなたが名前をおつけください」と申し上げました。
 ババ様は、両手を祝福の形にあげ、上の方を一瞥されると、少ししてこうおっしゃいました。「この本を『LOVE OF CONSCIENCE』と名付けなさい」。わたしは、ババ様の言葉を間違って他の人に伝えないように、注意深く書き取りました。ババ様はこう言われました。「人類についての正しい研究とは、人間そのものの研究です。この本は、人類についての正しい研究です」。
  
 読者の皆様には、本書をオープンな心で読んでいただきたいと思います。本書の内容は、すでに受け入れられている概念とは相容れないかもしれません。私たちは、耳にしたことがないことを聞くと、すんなりと受け入れることができないものです。本書の内容に皆様が違和感を感じられたとしても、きわめて当然です。
  
 しかしどうか本書にチャンスを与えてください。最後までお読みになり、ここに書かれていることについて時間をかけて検討してください。そうすれば、時間の経過とともに、ご自身の観察から、本書に書かれている知識が内面で花開き始めるでしょう。本書で紹介する知識が現実に合致していることを理解するには、注意深い観察が必要です。この知識を自分のものにすることで、あなた自身と周りの人たちに対するアウェアネス(気づき)は一段と高まるでしょう。

(以下、略)


 訳者あとがき
  
 この本の原書を手にしたのは、二〇一二年の十一月、シュリ サティヤ サイババのアシュラムである、プラシャンティニラヤム内の本屋だった。
 あれから三年、わたしの中で、本書にある四つのエネルギー面についての学びは日々深くなるばかりだ。
 昨年、インドを訪れたわたしは、プッタパルティにお住まいのリタ・ブルースさん本人にお会いした。そして、訳の上で疑問がある箇所について質問した後、自分が自己同一視しているエネルギーが何なのか、リタさんに訊いてみた。わたしは自分が、感情面エネルギータイプなのか、識別面エネルギータイプなのか、判別できないでいたからだ。
 「識別ですよ。あなたは言葉について、とてもこだわりがあるから」。
  
 識別面エネルギーを自己同一視している人の特徴については、本書に詳しい説明がある。
 ともかくわたしはそれ以来、識別面エネルギーとは反対のコミュニケーション方法をとる、身体面エネルギーを第一自己エネルギーとしている人たちを理解し、そのコミュニケーション方法を学ぼうと悪戦苦闘している。
  
 いくら自分が「正しい」と考えていても、言葉でずばりと言うことによって、他の人を不愉快にするのは「正しくない」。
 これは、本書に、「ギーターは最高の話し方とは、〔他の人に、痛みや怒り、悲嘆を感じさせないもの〕と教えています。またギーターは、〔真実を話しなさい。だが心地よく話しなさい〕とも教えています(略)――サイババ」(第八章 創造の順序)、とある通りなのだが、どうして私たちが人を傷つけてしまうか、その理由と解決法についても本書から知ることができる。 
 コミュニケーションについて書かれた本は数多いが、私たちの無意識内のメカニズムについて本書ほど的を得、納得が行くように解説しているものは無いのではないかと思う。
  
 本書には、私たちはみな、四つの面を持つエネルギーから出来ていることが書かれている。この四つのエネルギー面は、感情、身体、知性、識別という人間としての側面となり、私たちの思考、言葉、行動をある一定の方向に動かしている。そういう意味では、私たちはすでにプログラムされているロボットのようなものだと言ってもいい。
 私自身は、自分が持っている自由がそんな程度のものだということについて、完全に納得している。
  
 しかし、ここに、昔から本物の自由を与えてくれると言われて来たことがある。それは解脱、悟りと言われているものだ。
 「個人の自己が、身体を持っていることから来る執着を脱ぎ捨て、すべてのものへの愛を発達させた時、それは、自己が身体という限界を乗り越えたということです。その時、その人の自己は、広大な無限の愛に溶け込みます。モクシャ(moksha)または解脱と言われているのはこのことです。川の水が、その源である海へと流れて、ひとつになることに例えることができます」――サイババ(第四章 人間の性質――身体面)。
 この悟りの状態になる方法、本物の自由を得る方法、愛に満たされる方法、その一つが、自分の中に存在する四つのエネルギー面の釣り合いをとり、四つを平等に扱うことだとしたら、あなたは試さないでいられるだろうか?
 リタさんによれば、サイババ様はリタさんに、この四つのエネルギー面を平衡にすることはラージャ・ヨーガ〔highest royal path of the yoga(ヨーガの中で最高の道)〕であるとおっしゃったと言う。
 この本が多くの方のお役に立つことを願ってやまない。
  
 翻訳にあたって、著者本人から多くの励ましと助けをいただいた。友人たちには訳文を読んでもらい、親身なアドヴァイスをもらった。心から感謝している。また四つのエネルギー面を学ぶ上で、私の格好の観察対象となり、良きディスカッション相手になってくれた夫にもお礼を言いたい。
 最後に、邦訳に当たっては多くの難しい箇所があった。読者からのご指摘、ご指導に期待している。

 オーム シュリ サイラム
  
   二〇一六年四月
穂積 由利子  


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