ここまで来た! アトピー最新医療 ......[アメリカの分子栄養学]
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  篠原佳年 著  四六判184頁 2003年12月18日初版 定価1,365円(税込)
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アトピーは、体のなかからのSOS! アレルゲンばかり気にしている医者と患者。アトピーの原因はもっと他にある。アトピーは皮膚の病気じゃない。全身の可能性大。タンパク質…、ビタミン…、ミネラル…、亜鉛…、鉄……栄養療法による新しい療法は、難病アトピーの根本的治療として、大いに期待できるもの。


ISBN4-434-03926-1 C2077 \1300E

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【著者略歴】

 篠原 佳年(しのはら よしとし)

 1950年大分県生まれ。岡山大学医学部大学院卒業後、岡山大学医学部第三内科を経て、医療法人しのはら医院を開設。後に小児科を併設して医療法人わいわいクリニックと改称。現在、理事長として膠原病(主に慢性関節リウマチ)およびアトピー性皮膚炎を中心に治療を行う傍ら、視覚、聴覚および東洋医学を使ってのさまざまな病気や障害を治す研究にもとづき、21世紀の新しい人間としてのアウェアネスのための講演やセミナーなどの活動を展開。医学博士。
 著書に『意識の扉をあけて』(七賢出版)、『快癒力2』(サンマーク出版)、『人生50歳脱皮論』(講談社)、『生死同源』『あなたには快癒力がある』(幻冬舎)、『いつでも今がいちばん幸福』(竹内書房新社)、『幸福力』(PHP研究所)、『治癒力創造』(主婦の友)、『魔法のくすり箱』『ファンタジックゴルフ』(コボリ出版)、『聴覚脳』(きこ書房)、『絶対成功力』『モーツァルト療法』『絶対モーツァルト法』(マガジンハウス)、『こころとからだのモーツァルトセラピー』『新訂・快癒力』(知玄舎)など。
 医療法人わいわいクリニック所在地=〒710-0133岡山県倉敷市藤戸町藤戸2-10
 TEL 086-428-8525 FAX 086-428-8433 http://www.sqr.or.jp/usr/kaiyujyuku/     


 はじめに

アトピーは皮膚の病気だとみなさんは当然考えておられると思います。クリニックに行けば、皮膚そのものを治療しますから、そう思うのは、もっともなことかもしれません。今、大半の医者も、アトピーは皮膚病であるということに疑いを持っていません。しかし私は、アトピーは皮膚に原因がある病気ではなく、身体の内部に異常があるとずっと考えておりました。ではどこに原因があるのでしょうか?
アトピーは全身の免疫反応の一種で、免疫過敏反応ですから、当然全身の反応の現れです。ですから、皮膚だけ治療をするのは、いつも「それでよいのだろうか?」と考えておりました。全身の病気であれば、全身を改善する治療をするのが、医者の役割です。しかし、現代日本の医療には、それにふさわしい医療体制も医療指導もほとんど行われておりません。専門家が、その症状が現れたその部位だけを診るという『木を見て森を見ず』という医療が行われているのが、現状です。そしてますますアトピー患者は増加し、アトピー治療はさまざまな民間治療を含めて混迷し、さらに治らない病気になっているのです。
今回この本を通して、私の出会った分子栄養学がこれらの問題について解決できる突破口となって、アトピーが改善し、その方たちの人生がより豊かになることを期待しています。


【目次】

 はじめに 1 

 序 章 分子栄養学によるアトピー療法
    
 アレルゲンばっかり気にしている医者と患者 
          ―アトピーの原因は、もっと他にある 8
 アトピーは皮膚の病気じゃない
          ―全身の病気の可能性大! 12
 アトピーはアレルギーだから
          ―鼻や肺と気管支、大腸にも要注意! 14
 栄養療法による新しいアトピー治療法
          ―まずは体のなかの問題に気づくことから 16
 栄養療法のアトピー改善症例 18

 第1章 アトピーの原因は栄養失調?

 アトピーの原因? ほんとうはどこに? 20
 アトピー性皮膚炎は、体のなかの異常信号 25
 血液検査で分かった、栄養素の欠如とアトピー 28
 医療ではまだこれからの栄養療法 32
 自分の体で分かった栄養療法の驚きのひとつ 33

第2章 アトピーは免疫反応の過剰で起こる病気

 アトピーとは奇妙な病気という意味 38
 加工食品や食品添加物の 出現とアトピーとの関係 40
 住環境・生活環境の変化とアトピーとの関係 43
 核家族化によって変わった育児指導の問題 46
 アトピーとはアレルギー性皮膚炎のこと 48
 現代医療ではアトピーの病因はアレルゲン 53
 抗原抗体反応と免疫 54
 細胞レベルの防御システム 59
 免疫反応の細胞の働き 62
 ヘルパーT細胞2型とサプレッサーT細胞 65
 アトピーはほんとうに治りにくい病気なのか? 68

第3章 アレルゲン・タンパク質除去食の問題点

 アトピー性皮膚炎は感染症 72
 ステロイド剤は誤解されている 73
 アレルゲン除去という方法 77
 食物の三大アレルゲンと乳幼児の子育て 80
 生命をつくるタンパク質が足りない 83
 アトピーの原因は離乳食の時期が早すぎたから? 85
 離乳食の時期の指導が間違っている日本 88
 赤ちゃんの腸はタンパク質を素通りさせる 91
 充分な栄養が必要な時期 94
 腸を冷やす飲食物がアレルギーを増長する? 98
 生命のからくり 100
 もっと充分なタンパク質の摂取を 102

第4章 分子栄養学がアトピー対処法を変えた

 アトピーが起こる仕組みは、体の血液と細胞にある 106
 生命の秘密=タンパク質の代謝 110
 鈴木梅太郎博士が発見したオリザニンはビタミンのこと 115
 分子栄養学とホメオスターシス 117
 生命の維持に不可欠な役割をはたす栄養素 120
 ビタミンとミネラル 124
 中途半端な肥満は栄養素の偏り? 126
 アトピーは深刻な栄養失調? 128
 タンパク質除去食をつづけた悲劇 131
 コレステロール値が低いのは病気の元? 133
 生命の流れ 137
 若さの源泉としての亜鉛の役割 142

第5章 検査から始まるアトピー栄養療法

 検査結果の表の見方 146
 アレルギー度について 147
 栄養バランス 150
 血液検査の具体例 152
 新しいアトピー治療 158
 効くサプリメントと効かないサプリメント 160
 サプリメントが薬と違うところは副作用がないこと 164
 栄養療法での効果の個人差 168
 栄養療法というあたらしい医療 172

 あとがき 178


 あとがき

 現代の医学では、アトピーはアレルギーの病気の一種であることは自明のことですが、治療となると、皮膚の病気として取り扱われているのが現状です。全身の病気として取り組む姿勢はいまの医療には希薄です。
 漢方などを採り入れている東洋医学の治療家や、インドの伝承医療アーユルヴェーダなどでは、皮膚だけの問題とはせずに、全身の状態のバランスで治療にアプローチをする姿勢があり、わたしも研究をしております。しかし、治療に応用しようとすると、かなりむずかしいものがありました。
 分子栄養学では、アトピーの症状をホメオスターシスの乱れとし、その現れを血液検査で血中の成分の偏りに診る方法で、食物のなかの栄養素の欠損に原因を求めます。
 アトピーによる皮膚炎は、体のなかに異常があるというサインです。体のなかからのSOSだと思います。事実、血液検査では、鉄や亜鉛、タンパク質などなどの重要な栄養素の不足が判明しています。体のなかに、体そのものをつくる栄養素という材料が不足しているということです。どんなすぐれた治療をこころみても、体を治す材料がなかったら、治りようがありません。アトピーで壊れた皮膚を修復するためには、アミノ酸やビタミンB6、亜鉛、鉄、ビタミンA、コレステロールなどなどの材料(栄養素)が充分に必要です。それが足りなかったら、皮膚は治りようがないでしょう。だとしたら、治療のために最初にしなければならないのは、自分の体のなかで不足した栄養素を補充することではないでしょうか。
 わたしはまず栄養療法を、ベーシックな治療法として理解をしてほしいと思います。
 これは、アトピーに限ったことではありません。リウマチやガン、精神疾患、老化などなど、あらゆる病気や症状についても言えることです。体のなかの栄養素が万全になって、さまざまな治療法も本来の効果を発揮するのではないでしょうか。
 医者は病気を治せません。病気を治すのは、あくまでその人自身の力によります。それが自然治癒力です。自然治癒力を促すのに、分子栄養学による栄養療法ほど理に適ったものはないと思います。しかも、栄養療法には、根本治療に通じる新しい医療の方向性があるようにすら感じます。
 本書が、みなさんの心身への気づきのひとつとして役立つなら幸いです。


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